2014年11月07日

Les Capriared レ・カプリアードのこと by 亮太


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左からとどろき酒店轟木、パスカル、モーズ、そして自分(2013年10月)

新人スタッフの山下亮太です。
『Les Capriared (レ カプリアード)』 は、
パスカル(醸造担当)とモーズ(経営担当)2人でやっているワイナリーで、
自分が5カ月お世話になった場所です。

スティルワイン(*1)に比べて手間がかかるため(*2)
通常の生産者はあまり造りたがらないペティアン・ナチュール(*3)
パスカルの場合、生産量の90%がペティアン・ナチュールです。

「自分の性格に合ってるんだよ。
 醸造のペースも合うし、飲むのも好きだし、何より興味がある。
 自分にとってはスティルワインを造る方が難しい。
 逆にティエリー(*4)は、スティルワインを飲むのが好きだし、造るのも得意だ」とパスカル。

今やフランスで、ペティアン・ナチュールといえばパスカルといっても過言ではありません。

職人気質で仕事に厳しいパスカルは、いつもワインのことを考えています。

収穫前に趣味のキノコ狩りへ連れていってもらったときにも、

「まだキノコないな、最近雨降ってないからな…
だが収穫前に雨降らないのは葡萄には最高だ! さ、帰ろうか」

そして、その帰り道、野生のリンゴ木を発見。

自分は赤くて甘そうなリンゴを、でパスカルは少し黄色いリンゴを食べていると、

「んーこの酸味と甘味のバランスがいいなー。
こういうワインを作るのが理想だ! 赤いのは自分には糖が強すぎる」

という感じで、全部ワインに繋がるんだな、いつもなるほどなと思わされます。 


毎晩夕食の前には、

パスカル 「亮太、今日は何が飲みたい?」

自分    「もちろんペティアン飲みたいです!」

パスカル  「わかった、デゴルジュマン(澱引き)(*5)してくるから待っていなさい」

この会話は自分とって至福の時間です。

そして数えきれないくらい毎晩飲みました。
仕事中の厳しい表情とはうってかわって、
味の変化について話し合う表情はいつも幸せそうで、
パスカルのPNに対する姿勢や愛情を感じることが出来ました。



モーズはいつも電卓をたたいて黙々と仕事をしています。
収穫時には、シャキッとヴァンダンジャー(*6)の指揮をとり、
瓶の箱詰め作業の早さも半端ではないです。
自分にとっては頼れる兄貴みたいな感じの存在です。

フランス語が話せず上手くコミュニケーションがとれないな…
と思っていた冬の近づく時期に、
「好きに使え」 と急にビニール袋一杯に冬服を持ってきてくれてくれたり

仕事履きしか持ってきてなかった自分に
「試飲会とか休みの日はこれを履け」 と靴をくれたり

年末には「海が綺麗なブルターニュ行くぞ!スケッチに最適だ!」(*7)
3泊4日の旅行につれて行ってくれたり。

言葉の壁は厚いですが、色々世話をしてくれました。



そんなふたりの造るワインを紹介します。


☆白泡 ペパンラブビュール 11年 3000円
搾って3年寝かせてリリースされたもの。シャルドネ・メリエのキャラクターとフレッシュできめ細やかな泡の相性が絶妙。パスカルがペティアンナチュールで突き詰めている瓶内熟成により、落ち着いた酸とうまみに仕上がっている。以前、5年寝かせた08を飲ませてもらったとき、パスカルが理想とするペティアンを少し理解できたような気がして続々と鳥肌が立つほど感動したことがあり、個人的にはもう少し熟成させてもいいのではと思う。

☆ロゼ泡 ピアジャフィーユ 13年 2580円  完売
収穫から瓶詰めまだ携わった思い入れのあるキュベ。13年のロワールのブドウは全体的に酸が高く、収穫のタイミングが難しかった。結果的には数種類の品種(ガメイ・コー・ピノドニス・カベルネフラン・グロロー)をブレンドして、酸と糖のバランスがとてもいい仕上がり。ガメイが50%以上入っており、最初の飲み口に感じるさわやかな酸と後味に残るねっとりしない糖が特徴。パスカル曰く「ロゼ泡は白泡と違って、瓶内熟成で糖がへたってくるので、2015年くらいまでが味のピーク」とのこと。

☆白 ヴィニャソウ 12年 2880円
ロワールのソーヴィニヨン・ブランが持つさわやかでキリッとした酸が、岩山を掘っただけのセラーにある樽で熟成され、ほどよい膨らみと柔らかみをもった。上品だけれど野性的なピュアさも持ち合わせた味わい。パスカルは2014年から白ブドウは全てペティアンにまわそうかと言っていたので、貴重なスティルの白になるかもしれません。それはそれで残念…。
ネットショップ


*1 発泡性のないワインのこと

*2 収穫してすぐにすべてのブドウをプレスし、澱引きをしたり、発酵状態を調べたり、と     
  気の抜けない仕事が約3カ月間毎日続く

*3 ペティアンとは、シャンパンやクレマンの瓶内2次発酵とは異なり、
1次発酵の途中で瓶詰めし発泡を閉じ込めている。弱発泡性ワイン。発泡性のないワイン

*4 パスカルと仲のいいロワールの生産者ティエリー・ピュズラのこと

*5 デゴルジュマン参考動画 http://www.youtube.com/watch?v=WFFNZAfh8-Q 

*6 収穫をする人たち

*7 パスカルも美大出身の僕がワイナリーや畑のスケッチをする姿を見て、
「リョウタはヴィニュロンじゃなくて、アーティストだから、
もっといろんな風景やワイナリーを見るといい」と言ってくれた。
2人のおかげで樽にワイナリーのロゴなどを彫ることを始め、
単に研修生ではなくアーティストとしてもたくさんの生産者とつながりを持つことができ、
約30のワイナリーで樽を彫りながらワイン造りを体験できた。


posted by スタッフ at 15:32| 福岡 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | お酒の紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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